パーソナルトレーナーがセールストークを磨くには、セールスのプロから学ぶのが一番の近道です。
皆さんにとって馴染み深いセールスのプロと言えば、ジャパネットたかたの高田社長じゃないでしょうか。
ジャパネットたかたの高田氏は、皆さんも知ってる通り、テレビショッピングの天才。
一代で会社を立ち上げ、ラジオショッピング、テレビショッピング一本で年商1,500億円の会社を作り上げた、いわばセールスのプロフェッショナルです。
そんな高田氏が常に心掛けていた「大切なこと」があります。
それがよく分かる、こんなエピソードがあります。
高田氏は、一眼レフのカメラを売ろうとしていました。綺麗な写真が撮れる高性能のカメラです。あなたなら、この一眼レフカメラをどうやって売りますか?
「◯◯万画素なので、ものすごく綺麗な写真が撮れます」とか、
「望遠レンズがついているので、遠くの景色も鮮明に撮影できます」とか、
「一眼レフの中では最軽量なので、どこでも気軽に持ち運べます」とか。
ざっと思いつくのだと、こんな感じでしょうか。
でも、高田氏は、こんな風に売りました。
「お子さんが生まれたら、毎年1枚、良いカメラで写真を撮って、それを新聞の大きさに伸ばしてください。すると、成人の日までに20枚の大きな写真が揃いますよ。それをお子さんにプレゼントするんです。最高の贈り物になると思いませんか?それが出来るのが、良いカメラなんです。皆さん、スマートフォンで撮りますね。でも、誰もプリントしない。それでは感動は生み出せませんよ」
いかがでしょう??この違い、分かりますか? きっと、受け取り方は全然違ったんじゃないかなと思います。
とある著書の中で、高田氏はこんな風に言っています。
「モノをモノとして売ろうとしてもなかなか売れません。『その商品をどんな風に使えば、生活がどのように楽しくなるのか、豊かになるのか』『この商品によって生活はどう変わるか』といったことが具体的に表現できた時、商品は売れていくのです」
これは、僕たちパーソナルトレーナーも持っておかなければいけない、重要な視点だと思います。
大切な事は、その商品・サービスを使うことでお客さんの生活がどう変わるか?を想像し、想像させる事。
ついつい、現場では自分たちの強みやサービスの良さばかりを伝えてしまいます。パーソナルトレーニングを受けた結果、お客さんの日常生活にどの様なベネフィットが生まれるのか。と言った「お客さん」の視点を忘れてしまうのです。
高田氏は、商品を売るとき、絶対に「商品」を主役にしなかったそうです。その商品を使う「お客さん」を常に主役にしてきました。そして、商品の性能のアピールをするよりも前に、その商品が、お客さんの生活をどんな風に変えるのか?を伝えることに集中してきました。
どれだけ素晴らしいサービスやコンテンツを持っていても、それがお客さんの心に刺さらなければ意味がありません。
逆に言えば、お客さんの視点に立って、どうすれば売れるのか?を追求した結果、今あるサービスやコンテンツがさらに磨かれることもあるのです。
ぜひ一度、お客さんの視点に立って「本当のベネフィット」を創造し、セールストークを考えてみてください。
きっと、「これだ!!」というトークが見つかるはずです。