パーソナルトレーナーの仕事内容

パーソナルトレーナーの仕事は「健康」を提供する事であると前述しました。

「健康」と一口に言ってもその幅は広く、フィジカル(身体)とメンタル(心)の両方の側面がありますし、運動や食事や休養など、その内容はとても奥深いものです。

 

① パーソナルトレーナーはまず、クライアントの現状やニーズをヒアリングするところから始まります。(カウンセラー)

② そしてそのヒアリングした内容を元に、クライアントの状態を客観的に評価をします。(アセッサー)

③ クライアントの現状を把握した上で、トレーニングの指導やプログラミング、食事管理などを行います。(トレーナー)

④ クライアントが希望している結果に導くために、ゴールに向かって二人三脚で進みます。(モチベーター)

 

以上の4つが「パーソナルトレーナー」としての主な仕事になります。どれか一つでも欠けているとクライアントを満足させる事は出来ません。

運動やトレーニングの知識が豊富に備わっていたとしても、コミュニケーション能力がなければ、せっかくの知識もクライアントには伝わりませんし、クライアントの現状をしっかり把握できずに進めてしまうと、ゴールになかなか辿り着けないという結果になってしまいます。

パーソナルトレーナーという仕事は、バランスの取れたスキルが求められる仕事であると言えます。

 

では、それぞれの仕事内容のスキルについてもう少し詳しく解説していきましょう。

① カウンセラー

パーソナルトレーナーという仕事の中でも、カウンセラーとしてのスキルは最も重要なスキルの一つです。

実際の現場では、クライアントが求めるものは何なのか、まずはクライアントからしっかりと聞き出す事から始まります。(ヒアリング)

クライアントが明確な目的や目標がある場合はその後のプランも立てやすいのですが、明確な目的や目標がはっきりしない場合もあります。

その場合、クライアントの現状を把握した上で、クライアントの「本当の」目的が何なのかを探っていく必要があります。

パーソナルトレーニングで行う内容は、フィジカルとメンタルの両方の側面があり、個人情報を伴う個人のプライバシーに踏み込んだ内容に関わって来ます。

いくら経験のあるパーソナルトレーナーであったとしても、初対面のタイミングではクライアントはそう簡単に心を開いてはくれません。

逆にもし、クライアントが初対面でも心を開いてくれれば、目的がはっきりと明確になるだけでなく、新しい目標が生まれる事も珍しくありません。

新しい目標が生まれれば、さらにパーソナルトレーニングを必要と感じ、商品が売れるという事にも繋がります。

パーソナルトレーナーは、クライアントの目的を明確にするだけでなく、新たな目的や目標を「引き出す」能力も重要なのです。

② アセッサー

クライアントからの主観的な目的や目標が明確になったら、次に行う事がクライアントの現在地を把握する事です。

ヒアリングの段階で基本的な情報を収集した上で、プランを作る上で必要な追加情報を得ます。

 

1.フィットネス評価

クライアントの過去の健康状態、運動経験、現在の活動レベルなどを評価します。これにより、トレーナーはクライアントの能力と制限を理解し、適切なトレーニングプランを作成できます。

安全にトレーニングを進められるかどうかの重要な情報ですので、必要に応じてフィットネステストを行います。

 

2.身体評価

これには、体脂肪率、筋肉の強度、柔軟性、心肺機能など、クライアントの身体的特性と能力を評価する能力が含まれます。これは、トレーニングプログラムの開始レベルを決定し、進歩を追跡するために重要です。

ビフォーアフターの設定を行う事はモチベーションを保つ為にも重要ですので、丁寧に設計を立てることが必要です。

 

3.動作分析

クライアントが特定の動きやエクササイズをどのように実行するかを評価します。これにより、トレーナーは技術的な問題を特定し、傷害を予防するための修正を提案することができます。

また、骨格的な歪みや左右差があれば、パフォーマンスが落ちてしまったり、思わしくない結果になる事がありますので、トレーニングを進めている途中でも動作分析は常に行いチェックをする事が大切です。

 

4.進行評価

トレーニングプログラムが始まってから、パーソナルトレーナーはクライアントの進歩を定期的に評価し、必要に応じてプログラムを調整する事が必要です。

進捗を評価するプロセスを共有してクライアントの理解を常に得る事がクライアントの満足度が上がり、結果も伴って行きます。

 

これらの内容を踏まえてアセスメント(評価)をする事によって、クライアントは効果的に目標達成に向けて進む事ができます。

③ トレーナー

パーソナルトレーナーは目標設定を行った上で、プランを作成し、トレーニング指導を行います。クライアントに合わせた適切なエクササイズをその場で判断をして提供するだけでなく、進捗を踏まえて調整する必要もあります。

適切な負荷設定、回数、セット数を決めて怪我をしないように補助や軌道修正をする事もパーソナルトレーナーにとって重要なスキルです。

パーソナルトレーナーの指導内容はエクササイズだけでなく、食事や栄養面での指導も必要です。ボディメイクやパフォーマンスアップの為には運動だけでなく栄養による影響はとても大きな要因ですので、正しい知識はもちろん、クライアントの生活習慣に合わせたプランニングと進捗管理がとても重要です。

④ モチベーター

クライアントの目標に合わせたプランを計画性を持って進めていく事はもちろん、セッション毎の効果を最大限に引き出す為の声掛けやサポートも重要なパーソナルトレーナーのテクニックです。

このモチベーターとしてのスキルが他のパーソナルトレーナーとの差別化になると言っても過言ではありません。

また、パーソナルトレーナーにとってクライアントとの信頼関係を築く事はセッション効果を最大化させるだけでなく、長期的な関係性を築く上でも重要です。

セッション中にカウンセリングを常に行い、新しい目標設定を常にブラッシュアップする事で、新しい価値を常に生み出す事ができます。

それらはパーソナルトレーナーにとっても収益を増やす大きな武器になります。